授業が上手くなりたい。
毎回反省ばかりで落ち込む。
教師になりたての頃はそのような気持ちになることもあります。
そのような落ち込んだ気持ちの時には次の3つのポイントを考えてみてください。
- 準備を160%する
- キャラでウケようとしない
- 見学するより見てもらう
【初心者教師は授業準備を160%しよう】
授業をするには準備が必要。
それはわかっている人も多いでしょう。
問題はどの程度準備して授業にのぞむかです。
授業で扱う内容についてのみ確認する。
それはベテラン教師の準備のしかたです。
経験の浅い教師は160%の準備をしましょう。
160%の内訳は
- 授業で扱う内容 ー100%
- 補足・予備のタスクー30%
- 前後の流れ ー30%
です。
<授業で扱う内容>
授業で扱う内容についてはその時に扱うすべての項目について予習しておきましょう。
学習者の反応を想定し、解説のしかた、タスクにかける時間をあらかじめ考えておきましょう。
どの部分で質問が来ても答えられるよう、念入りに準備することが必要です。
ここをしっかりとしておくだけで、事前の不安はだいぶ少なくなります。
毎時間は大変ですが、それでも100%しておきましょう。
<補足・予備のタスク>
いくら入念に教案を作っても、実際の授業ではその通りにできないことが多々あります。
その時のために授業内容の補足・予備のタスク等を用意しておきましょう。
できれば授業時間+ー15分くらいを目安に考えておくと安心です。
予定より早く進んだ時のために復習や練習用のタスクを準備しておきましょう。
時間が足りなくなったときは、どの部分を次の授業に回すかをあらかじめ考えておきましょう。
仮にその時間に使わなくても別の時間に使えたり、あるいは宿題にすることもできます。
場合によってはまとめのテスト問題の一部として使うこともできるでしょう。
なので、使わなかったからと言ってその時間や労力が無駄になるわけではありません。
あると安心な保険のようなものと考えましょう。
【キャラでウケようとしてはいけません】
自分の授業が上手くいかないと、もっと学生と一緒になって授業を作りたいと思うことがあります。
楽しくコミュニケーションをとりながら授業を進めていく…
そのような理想に一歩でも近つけたい。
そのような気持ちになるのも仕方がありません。
でも、そこで明るくフレンドリーなキャラを作っても、学習者にはそのムリな空気が伝わってしまいます。
結果、多くの場合は空回りしてしまうのです。
学習者も多様なように、教師も多様でいいんです。
明るくフレンドリーな先生ばかりでなくてもいいんです。
おもしろくできないのであれば、丁寧でわかりやすい授業を目指しましょう。
明るく、楽しい授業ができなければ、落ち着いた雰囲気でためになる授業を目指しましょう。
ムリしてキャラを作る必要はありません。
自分なりのスタイルを見つけていきましょう。
【他人の授業を見学するよりも自分の授業を見てもらおう】
自分の授業に自信がない。
もっと良い教え方がないか勉強したい。
そのような気持ちから、授業を見学したいという気持ちはわかります。
もちろん、それ自体は悪いことではありませんし、それなりに得るものもあるでしょう。
でも、もっと早く上達したいのなら、見学するより自分の授業を見てもらいましょう。
ベテランの教師は自分の授業のスタイルを持っています。
それには細部にわたっていろいろな配慮がなされています。
見学した場合は、それに気付けなければ効果は半減します。
また、そのような授業ができるようになるための予習のしかたまで見せてくれる教師はいません。
つまり、見学したとしても、結局は自分の解釈できる範囲でしか学ことはできません。
私も何度も授業見学の希望者を受け入れたことがありますが、「…そこじゃないんだけどな…」ということが多々ありました。
でも、自分の授業を見てもらえば、自分が無意識にやっていること、いいと勘違いしていたことなどを指摘してくれる場合があります。
これは見学では得られない知見です。
それに加え、ベテラン教師はその授業では使わなかった方法を知っていたりするので、全く違った角度から意見を言ってくれる場合もあります。
結局、自分の授業をよくしたいならば、現在の授業をベースに、気づいたところを指摘してもらって改善する方が成長が早いのです。
恥ずかしいとか自信がないとか、自分の授業を見てもらうのは抵抗があるかもしれません。
ですが、そこを乗り越えて見てもらうと、得るものは大きいでしょう。
【初心者教師は自分のがんばる場所を間違えないようにしよう】
自分の授業をよくしたい。
そのためにはがんばる場所を間違えないことです。
自分であれこれ考えるよりも、他の人に見てもらう方が色々な気づきが得られます。
キャラ作りに力を入れるなら、その分のエネルギーを授業の準備に使いましょう。
それが授業をよくするための近道になります。
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