研究論文の書き方・準備編ー書く前に必ずしなければならない3つのことー

スキル

今まで研究論文なんて書いたことがない。

研究論文ってどう書けばいいの?

論文の書き方がわからないときの、とりあえずこれだけはおさえてこうというポイントです。

  • 書く前に調べよう
  • 調査方法を決めよう
  • 条件を確認しよう
ある程度ボリュームのある文章を書くのは大変ですが、ぜひチャレンジしてみてください。
 

【論文は書くまえに調べよう】

まずは、書く前に調べる。

これが基本中の基本です。

これなくして論文作成はできません。

「調べるって…なにを?」

こう思った人もいると思います。

まずは自分が疑問に思っていることからスタートしましょう。

でも、これは論文作成のきっかけに過ぎません。

多くの人が勘違いしているのが

「自分の疑問を解消するのが論文」

だと思っていることです。

自分がわからないこと、疑問に思っていることを調べて書く…

それが論文だと思っている人が多くいます。

ですが、それでは研究論文にはなりません。

よくて調査報告です。

研究論文にするには別の視点が必要です。

それは何か…ザックリいうと、

「まだ誰も明らかにしていないことを明らかにする」

ことです。

自分がわからないこと、疑問に思っていることを徹底的に調べる。

それで誰もその答えを明確にしていなければ、そこで初めて論文のテーマになります。

もうすでに誰かがどこかで言っているのことを結論にしても論文にはならないんです。

まずは自分がテーマにしたいと思ったことについて、どんなことが明らかになっているかを調べる必要があります。

ただ…

念のため…

プロはこのような書き方をしません。

テーマは普段大量に読んでいる論文の中から見えてきます。

読んでいるうちにこの分野のここがまだ十分じゃないというところがわかってきます。

その問題を解決するためには、どのような段階を踏む必要があるのか、その第一歩として何をしなければならないのか。

そのあたりから論文のテーマを決めていきます。

ただ、初心者の人が書く場合はいきなりそこまでできませんので、とりあえず自分がテーマにしたいと思ったことに関係のありそうな論文を探してきて、ひととおり読むところから始めてみましょう。

【まず調査方法を決めよう】

日本語教育関連の論文を書くには、テーマによって様々な調査方法を使い分けなければなりません。

インタビュー、アンケート、文献調査など、自分が書きたい論文のテーマによって使い分けます。

どのような方法が良いのかわからないときは、とりあえず先行研究(これまで発表されている論文)と同じスタイルにしましょう。

よくわからない方法でむやみに行うと、せっかくの労力が結果に結びつかない場合があります。

もちろん、必ずしも先行研究の方法がベストだとは限りませんが、少なくともその研究の追調査にはなります。

別の方法を使えば異なる結果が出る可能性もありますが、初めからそのようなリスクを犯す必要はありません。

一つのテーマについて一本の論文で書き切れると言うことは基本的にありませんので、研究経験の浅いうちはまず先行研究のマネから始めるのがオススメです。

多くの場合、論文として発表されているものは誰かの指導を受けて書かれているので、それと同じ手法であれば失敗のリスクは少ないです。

(査読論文であればなお良いでしょう)

また、テーマによっては調査、分析が難しい場合もあるので注意が必要です。

介護現場で使われている日本語について研究したいけど、介護業界に知り合いがいない。

そのような場合はイチからアポを取らなければなりませんし、録音NGのような条件付きになることもあります。

論文を書くために十分なデータが取れない場合は、別のテーマを探しましょう。

【論文発表の条件を確認しよう】

論文をどこかに提出、発表する場合には発表条件が決められています。

論文を書き始める前に、条件はしっかりと確認しておきましょう。

絶対に守らなければならないのは締め切りと文字数です。

書く前に締め切りを確認しましょう。

ゼロから調査研究をする場合、締め切りが1ヶ月後では間に合いません。

テーマによっては何年もかかる場合もあります。

締め切りまでの期間が短い場合はテーマを細分化するか、別のテーマに変えましょう。

また、多くの場合、文字数も決められています。

ただ、文字数は締め切りよりもゆるく、「2万字前後」や「3万字以内」などとなっている場合がほとんどです。

紙面の都合があるので、規定の条件を超えてはいけません。

場合によっては修正や、最悪不採用になってしまうこともあります。

短い分には問題ありませんが、短すぎる場合は内容が不足していると思った方が良いでしょう。

2万字、3万字という規定は適当に決めたわけではなく、そこに発表する内容では大体このくらいの分量になるという意味で決められています。

「3万字程度」という規定で1万字程度しか書いていなければ、求められているクオリティと違うか、あるいは書式が十分ではない可能性があります。

(最初に要約をつけなければならないなど)

締め切りと文字数は書く前にしっかりと確認しておきましょう。

【研究論文の成否は事前準備で決まる】

論文を書けるかどうかは事前準備で決まります。

準備がしっかりとできていれば、あとは形式に沿って書くだけです。

(形式に関してはまた改めて書きます)

書くまえの準備はしっかりとしましょう。

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