「教案がどうもうまく書けない」
「何をどう書いたらいいのかわからない」
「時間ばかりかかって効率が悪い…」
教案は大事だとわかっていても詳しい書き方って案外知らない人が多いようです。
教案には基本的に何をどの順番で進めるかを書きますが、他にも次のことを書いておきましょう。
- 所要時間を書く
- 学習者の反応を想定して書く
- うまくいかない時のパターンも書く
授業内容を書くのはもちろんですが、これらのことも付け加えておくと、安心して授業にのぞめます。
【それぞれの活動の所用時間を書きましょう】
教案には何にどのくらいの時間を使うか、細かく書きましょう。
「約○分」のような書き方ではなく、できれば「○分30秒」のように30秒単位まで細かく書きます。
もちろん、実際の授業ではそこまで正確に進めるわけではありません。
でも、それくらい細かく書くことによって、実際の授業でも落ち着いて時間の調節ができます。
また、授業後に自分で見返すことで、どこでどのくらい予定がズレたかがわかります。
そして、それを繰り返すことで次第に時間の感覚が養われていきます。
最初はどんな説明にどのくらいの時間がかかるのか、どんな問題演習にどのくらいの時間がかかるのかがわからないので、教案から大きくズレることもめずらしくありません。
時間を細かく設定することで次第に授業の中の各タスクにかかる時間の感覚をつかめるようになり、あ
る程度把握できるようになると、その後の授業構成もどんどん楽になっていきます。
また、学生の質問などで時間が押してしまった時なども、細かく時間が書いてあればどこを削ればよいかがすぐにわかります。
時間が余ったとき、逆に足りないときも、細かく時間を書いておけばあせらずにすみます。
時間を細かく書いておくことによって、落ち着いて授業に臨むことができます。
【学習者の反応も想定して書いておきましょう】
授業では教師から学習者に質問する(あてる)場面があります。
その時の学習者の反応(答え)もあらかじめ想定して教案に書いておきましょう。
もちろん、想定した答えが返ってこない場合もあります。
でも、それをあらかじめ考えておくと、違う答えが返ってきても落ち着いて進めることができます。
はじめはなかなか難しいかもしれません。
ですが、自分の想定以外の答えが返ってきたときにあらかじめ準備をしているのとそうでないのとでは、授業の展開に大きく影響します。
慣れれば想定外の答えが返ってきた時もおもしろいと感じることができるのですが、はじめのうちはなかなかそうはいきません。
意外な答えにパニックにならないためにも、あらかじめ想定される答えを準備しておくと良いでしょう。
説明がうまく理解されないときなども、あらかじめ反応を想定しておけばある程度対応することができます。
予想外の答えにパニクらないように、あらかじめ学習者の反応を想定して教案に書いておきましょう。
【うまくいかない時のパターンも書いておきましょう】
授業では全てが予定通りに進むわけではありません。
ちょっとしたきっかけから学習者同士で話が盛り上がったり、思わぬ質問が出たりすることも珍しくはありません。
教案の内容を最初からきっちり決めてしまうと、そのような場合に臨機応変に対応しにくくなります。
全体の構成はあらかじめ決めておかなければなりませんが、どこかで少し予定外の事態にも対応できるような別案も考えておきましょう。
始めから終わりまで、全てを考える必要はありません。
授業の中でポイントとなる場所(2、3箇所)だけでいいんです。
二つ、三つと複数のパターンがあれば、心の余裕ができ、落ち着いて授業にのぞむことができます。
量が多くなってメンドウですが、この一手間がいい授業につながっていきます。
【教案は自分が見返してわかればいい】
養成課程では受講者同士でわかるように書くことを指導されます。
書き方も基本的なものを紹介され、それに沿った書き方で作成しなければなりません。
養成課程としては、そのやり方は間違いではありません。
まずは基本的なところをマスターするのが原則です。
ですが、教案の本来の目的は自分自身がしっかりとした授業を行うことです。
書くものは自分にとって必要なものを、自分が見やすいように書くのが一番です。
教案をしっかり書くことで、PDCAをしっかりと回すことができます。
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